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時代に輝きを放つ理想の成功者イチロー
◎彼は、誰も真似できない「天才」なのか
「天才」と「凡人」を分けるもの◆苦しみの中にこそ進化のヒントが隠されている
イチローの「凄さ」の理由◆過去の記憶はすべて断ち切り、ただ目の前の仕事に没頭する
夢のオールスターでの真剣勝負◆比類なき“人間力”は、結果を度外視した積極性から生まれる
一本でも多くヒットを打つために◆単純作業の積み重ねが「人生の軸」を育み、堅固にする
1章 抜群のセンス、旺盛な意欲はいかに育まれるか
◎イチローの努力と忍耐に学ぶ
プロを目指し自立心を育てた少年時代◆夢の実現には「自信」より「信念」がものを言う
本物の負けず嫌い◆勝者と敗者の分水嶺は失敗をどう捉えるかにある
打撃センスは、こうして磨かれた◆「才能」とは、忍耐と粘り強い努力の結果である
なぜ猛特訓を何年も続けられたのか◆最高の「意欲」を発揮し続ける秘訣
やる気を失わなかった理由◆目標は小単位に区切ればクリアしやすくなる
イチローは練習しないと苦痛?!◆人間にもある“慣性の法則”でノルマを習慣にする
本当の「好奇心」を持ち続けた◆広く浅い興味ではなく、ただ一点を深く探究する
2章 己を100%信頼し、つねに主体的に行動を起こす
◎イチローの才能開発に学ぶ
ホメられなかった中学時代◆「叱られる」ことで厳しさは身にしみる
理想像を明確にイメージする◆成功者と賢明な凡人、どこがどう違うか
理想的だった親子関係◆自主性を尊重して決断力を身につけさせる
「不安」をどう克服したか◆精神的な支えになる「人生の師」を見つける
自らの発言をエネルギー源にした◆勇気をもって「有言実行」を貫く
誰の意思で練習するか◆「義務」ではなく「権利」として仕事に向き合う
上手くなるための“利己主義”◆独自のやり方を忍耐強く継続する
見送り三振の落とし穴◆失敗回避の思考では勝利はつかめない
甲子園は一つの通過点◆指示される「駒」ではなく、仕事の「指し手」になる
3章 絶体絶命のピンチを千載一遇のチャンスに変える
◎イチローの判断力に学ぶ
人生の転機を迎えた時◆逆境をチャンスだと捉え吉に変える
執念の「振り子打法」確立◆他人にアピールできる独自のスタイルを持つ
河村コーチは何を教えたか◆的確なアドバイスとは長所を伸ばすホメ言葉
成功は直前まで見えない◆あと一歩のところであきらめていないか
3年後の自分に興味を持つ◆成果の表れない努力を忍耐強く続ける秘訣
交通事故が打者イチローを生んだ◆プラス思考と心の柔軟性を保つ
失敗を恐れない積極性が重要◆エラーとフォールトの違いを知る
成功から得た自信は実はもろい◆困難を切り抜けたときの自信こそ本物だ
4章 メジャーリーガーに備わる「プロの姿勢」とは
◎イチローの真の魅力に学ぶ
メジャーリーガー、イチローの値段◆「成果主義」時代の真の仕事人とは
メジャーとマイナーの決定的な違い◆激烈な競争の中で常に心の安定を保つ
スタープレーヤーを目指す◆チームワーク主義は個人個人の手抜きを生む
プレーの結果に一喜一憂しない◆冷静に自分自身を見つめ客観的に分析する
派手なパフォーマンスの効用◆チャレンジ精神を賞賛する「加点主義」の時代になる
死球を怖がったら終わり◆度胸のない者は相手につけ込まれるだけ
黙して目の前の仕事をこなす◆調子の良し悪しで自己のペースを崩さない
5章 プレッシャーを手玉にとる「勝者の思考」とは
◎イチローの精神性に学ぶ
コメントに表れる「勝者の思考」◆うまくいった時は自分の実力を強調する
悪い結果をエネルギーに変える◆「楽観」と「悲観」の違いは逆境の時こそ歴然となる
本番と練習でのプラス思考◆“念ずれば叶う”を実践する、自己催眠の驚くべきパワー
前人未到の記録もたんなる通過点◆厳しい状況を無視してチャレンジを楽しむ
本当のプレッシャー克服法◆最高の自分を発揮することだけに集中する
プレッシャーを冗談で吹き飛ばす◆苦痛や不快感は「やめろ」のシグナル
超人的な集中力の秘密◆興味ある対象に没頭する習慣をつける
不安をいかに消し去るか◆成功への欲望で心をいっぱいにする
6章 壁を乗り越えていく「勝者の行動」とは
◎イチローの“主義”に学ぶ
“練習の虫”イチローの意識◆自分流を貫き、自分の仕事は自分でつくっていく
好き嫌いをはっきり主張する◆常識にとらわれず、個性的に行動することが重要
自己の存在を強調する◆心の底から湧く「何か」で潜在能力を引き出す
強い信念を持って行動する◆自分の力で運命を切り開くインサイド・アウト型人間とは
格好のライバルを見つけ出せ◆闘志がわき上がりモチベーションが強まる
運の良い人とつき合う◆「運も実力のうち」と言われる、ほんとうの理由とは
7章 潜在能力は、こうして最大限に引き出す
◎イチローの創造性に学ぶ
目標は打率10割◆想像力の限界が、その人間の限界になる
10年後の自分をイメージする◆人生という航海の“灯台”を見定めよ
マイナス情報を排除する◆余計な知識が独創力を阻むこともある
瞬間視力を身につける◆瞬時にたくさんの情報を処理する頭脳のつくり方
感覚を研ぎ澄ます◆突然訪れる、成功への転機を見逃さない
あと、もう一踏ん張りしてみる◆たとえ成功が目前でも、本人には決して見えない
8章 「集中」と「リラックス」を自在にON/OFFする法
◎イチローの心理コントロールに学ぶ
淡々とプレーすることの大切さ◆リラックスするほど集中力もアップする
欲望はマイナスに働く◆最高の仕事をするにはいつも“普段着の気持ち”で…
「ゲン担ぎ」や「儀式」の効用◆条件反射を利用して、スムーズに“集中モード”に入る
「頑張り過ぎない」ことの大切さ◆「しなければ」を「できる」に変換する
なぜ道具を一生懸命に磨くか◆自分一人だけのリラックス時間をもつ
没頭できる趣味をもつ◆オフタイムを大切にすれば、仕事にも全力投球できる
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抄録
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打撃センスは、こうして磨かれた――「才能」とは、忍耐と粘り強い努力の結果である
「イチローが本格的に野球を始めたのは、小学三年のときである」
と、宣之さんは語っているが、すでに三歳のときにプラスチックのバットとボールをイチローのために買っている。
そして、遊びに行くときには、かならずそれを持ち歩き、イチローはバットとボールを使っていつまでも遊んでいたという。「三つ子の魂《たましい》、百まで」のたとえのごとく、イチローの野球人生は三歳のときに始まっている。
イチローに“偉大《いだい》な才能”を与えたのは、名古屋空港の近くにあるバッティングセンターである。イチローは小学三年から中学三年までの七年間、そこに毎日通いつめた。
それも一週間に一日くらいは休むといったレベルの生易《なまやさ》しいものではない。一年間に三六三日通いつめたという。休んだ二日は、バッティングセンターが休業した、正月の二日間だけだった。
世の中を見渡せば、天才はどこにでもゴロゴロ転がっている。才能は、成功するための一つの要素にすぎない。天才と言われる人間であっても、絶《た》え間ない精進《しょうじん》を繰り返して、初めて彼らは成功者の仲間入りをすることができる。
イチローが一流選手としての称号《しょうごう》を得たのは、二一〇本の安打を打ち、打率三割八分五厘で首位打者に輝いた九四年の秋である。本格的に練習を始めた小学三年のときからすでに一三年経過している。
ゴルフ界のスーパースター、タイガー・ウッズは三歳でゴルフを始めた。初めて七〇台のスコアを出したのが八歳のとき。一二歳のときに初めて六〇台のスコアを出す。そして、全米ジュニア選手権で一五歳のとき優勝。
しかし、彼が名実ともにアマチュアのトップにたどり着いたときをトップアスリートの仲間入りをしたときと、私は判断する。彼が一八歳になった九三年、彼は全米アマチュアチャンピオンとなった。やはりゴルフを始めて一四年の年月が流れている。
これからもわかるように、偉大な仕事を達成するには、才能のある人間でも最低一〇年以上の血のにじむような努力をして、やっと達成されるものなのだ。
これはスポーツに限らず、ビジネスの世界においても同じこと。偉大な成功は一夜にして突然成し遂げられるものではない。
アトランタ・オリンピックの陸上で史上初の二〇〇メートルと四〇〇メートルで金メダルを獲得したマイケル・ジョンソンも、同様に「努力の人」である。
私の大好きな彼の言葉がある。
「私は高校生のころ、二〇〇メートルを二一秒で走っていた。高校生としては、まずまずの成績だった。それから一〇年間の絶え間ない努力によって、一九・五秒で走れるようになった。一〇年間でたった一・五秒。しかし、これが平凡《へいぼん》な選手と世界一の選手との差なのである」
わずか一・五秒縮《ちぢ》めることにジョンソンは自分の人生を賭《か》けた。そして、それを成し遂げて偉大なアスリートになった。
「天才は一パーセントの才能と、九九パーセントの汗によって生まれる」と言ったのは、あの発明王トーマス・エジソンである。この言葉は、アメリカ国民の心の中に、しっかりと根づいている。
電球を発明したエジソンは、そのフィラメント(発光コイル)の素材にたどり着くまで、数千種類の素材を試している。失敗に失敗を重ねた末、最後に行き着いたのが、日本の竹であった。もしも竹にめぐり合うまでにエジソンがあきらめていたら、電球の誕生はずっと遅れていたはずだ。
忍耐と粘《ねば》り強さこそ、成功者の保有する最大の武器であり、共通点である。まさに「継続は力」なのである。
あなたには、粘り強く淡々とこなしている興味の対象があるだろうか?
もしもなければ、今すぐそれを見つけよう。そして、今日からその才能に磨《みが》きをかけることを始めよう。そうすれば、黙《だま》っていてもあなたは成功への階段を上っていける「
イチローの大リーグでの活躍は本人の『やりたい』という想いと周りの『やってほしい』という想い、そして客観的に見て『やらなければならない』という使命感に支えられている」
というもの・・・ |
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