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鮒谷さんの文章です
コミュニケーション能力について語ってみたい
とおもいます。
■コミュニケーション能力は、ビジネスパーソンにとって
たいへん重要なスキルのひとつですが、
そもそもコミュニケーションとはいったい何でしょうか。
■コミュニケーションとは、きわめて単純化したモデルに
分解すると、
▼ある一部の共通項による安心感
と、
▼その他の部分における異質なもの(考え方や保有する情報)
との交換である、といえるでしょう。
したがってよりよいコミュニケーションをとろうとするならば、
その両方が必要となってきます。
■まるで共通項のない人同士がいきなり思考や知識の交換を
することは、なかなかに難しいものがあります。
ここでいう共通項とは、
共通の知人であり友人であったり、
ひいきのサッカーチームとか、野球チームとか。
あるいは出身地や、出身校が同じだとか、
好きな作家、音楽、映画や俳優、
趣味、ブランド、スポーツ、よくいく店、レストラン、
家族構成、所属する業界や団体、
などなどのことです。
■「どうも、この人とは接点がなさそうだ」
と思っても、探せば必ずやいくつもの共通項が見つかるもの。
共通項を探し当て、コミュニケーションを図るうえでの下地を
作ることができれば、
あとはよほどのことがない限りその関係性が崩れてしまうことは
ありません。
この下地がコミュニケーションにおけるプラットフォームになる
のです。
■逆に申しますと、
そのような共通項を探しあてるプロセスを省略して、
何かを販売しようとか、契約を取ろうとか、何か情報交換しようと
思ってもなかなかうまくはいかないのです。
■売れる営業マンほど世間話に時間を割く、ということを
あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
9割がた、世間話をして、あとは多少の質問のやりとりがあり、
最後にさくっとハンコをつくだけ、みたいな。
営業の極意ですよね。
■成績のいい営業マンが、一見ムダに思える話が長いのには理由が
あるのです。
というのは、一度でも
「この人は面白い人だ」
「いい人じゃないか」
「自分と近い人だな」
と思ったら、その後の話はむげに断るのは難しくなってきます。
■したがって相手との共通項を探し、共通項を見つけることは、
その後の展開をスムーズにするための潤滑油なのです。
それができるかどうかが、コミュニケーションの達人とそうでない
人との大きな違いではないかと思います。
■コミュニケーションの達人といいますと、なにか押し出しのきく
バリバリの営業マンが、ガンガン自分のペースで話をまくし立てて
いく、
そんなイメージをお持ちの方もあるかもしれませんが、
必ずしもそうではないのです。
たとえ無口であってでも、ピンポイントで自分と相手との共通項を
見つけ、その話題で相手に気持ちよくしゃべっていただけば、
それで親しみを持ってもらえます。
■本当に仲よくなったなら、あとになって
「で、いくらだっけ」
ではなく、
「じゃあ買っておくよ」
という話になるはずなのです。
それができていないということは、
まだ相手とのコミュニケーションがとれていない、
共通項の検索ができていない、ということになります。
■この共通項こそ、コミュニケーションを図るうえでの宝物と
なるのです。
コミュニケーションの第一歩は、相手の中に眠っている
その宝物を探す作業からはじまるといえましょう。 |
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