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コミニケーション能力 2006/01/17(火)
鮒谷さんの文章です
コミュニケーション能力について語ってみたい
 とおもいます。



■コミュニケーション能力は、ビジネスパーソンにとって
 たいへん重要なスキルのひとつですが、

 そもそもコミュニケーションとはいったい何でしょうか。



■コミュニケーションとは、きわめて単純化したモデルに
 分解すると、


 ▼ある一部の共通項による安心感

 と、

 ▼その他の部分における異質なもの(考え方や保有する情報)


 との交換である、といえるでしょう。


 したがってよりよいコミュニケーションをとろうとするならば、
 その両方が必要となってきます。



■まるで共通項のない人同士がいきなり思考や知識の交換を
 することは、なかなかに難しいものがあります。


 ここでいう共通項とは、


 共通の知人であり友人であったり、
 ひいきのサッカーチームとか、野球チームとか。


 あるいは出身地や、出身校が同じだとか、

 好きな作家、音楽、映画や俳優、
 趣味、ブランド、スポーツ、よくいく店、レストラン、

 家族構成、所属する業界や団体、


 などなどのことです。



■「どうも、この人とは接点がなさそうだ」

 と思っても、探せば必ずやいくつもの共通項が見つかるもの。


 共通項を探し当て、コミュニケーションを図るうえでの下地を
 作ることができれば、

 あとはよほどのことがない限りその関係性が崩れてしまうことは
 ありません。

 この下地がコミュニケーションにおけるプラットフォームになる
 のです。



■逆に申しますと、

 そのような共通項を探しあてるプロセスを省略して、
 何かを販売しようとか、契約を取ろうとか、何か情報交換しようと
 思ってもなかなかうまくはいかないのです。



■売れる営業マンほど世間話に時間を割く、ということを
 あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。

 9割がた、世間話をして、あとは多少の質問のやりとりがあり、
 最後にさくっとハンコをつくだけ、みたいな。

 営業の極意ですよね。



■成績のいい営業マンが、一見ムダに思える話が長いのには理由が
 あるのです。


 というのは、一度でも

 「この人は面白い人だ」

 「いい人じゃないか」

 「自分と近い人だな」

 と思ったら、その後の話はむげに断るのは難しくなってきます。



■したがって相手との共通項を探し、共通項を見つけることは、
 その後の展開をスムーズにするための潤滑油なのです。


 それができるかどうかが、コミュニケーションの達人とそうでない
 人との大きな違いではないかと思います。



■コミュニケーションの達人といいますと、なにか押し出しのきく
 バリバリの営業マンが、ガンガン自分のペースで話をまくし立てて
 いく、

 そんなイメージをお持ちの方もあるかもしれませんが、
 必ずしもそうではないのです。


 たとえ無口であってでも、ピンポイントで自分と相手との共通項を
 見つけ、その話題で相手に気持ちよくしゃべっていただけば、
 それで親しみを持ってもらえます。



■本当に仲よくなったなら、あとになって

 「で、いくらだっけ」

 ではなく、

 「じゃあ買っておくよ」

 という話になるはずなのです。


 それができていないということは、
 まだ相手とのコミュニケーションがとれていない、

 共通項の検索ができていない、ということになります。



■この共通項こそ、コミュニケーションを図るうえでの宝物と
 なるのです。

 コミュニケーションの第一歩は、相手の中に眠っている
 その宝物を探す作業からはじまるといえましょう。
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