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いきなりですが、質問です。
普段よく通る道に前カゴのある自転車が止めてあります。
昨日も止まってました。そのとき、たまたま飲み終わった
ペットボトルを手にしていて、どこか捨てられるところが
あったら捨ててしまいたいと思ってました。
あなたは手にしたペットボトルをとめてある自転車の
前カゴに入れますか??
恐らく、入れないでしょう。
もうひとつ。
あなたがその自転車を見たとき、前カゴにはジュースの
空き缶が1つ入っていました。手には捨てたいペットボトル・・・。
捨てたくて捨てたくてしょうがない・・・。
恐らく、この状況ですとやってしまう人がいるはず。
これが人間の心理。割れ窓理論と言われています。
普通の車とフロントガラスの割れた車をそれぞれ住宅街に放置。
1週間後、普通の車は変化がなかったが、窓の割れた車は次々に
ガラスを割られ、金になる部品はほとんど盗まれていた。
この割れ窓理論は、スタンフォード大学のフィリップ・ジンバルト教授
が実験によって証明された理論なんです。
『人は匿名性が保証されている、責任が分散されているといった
状態におかれると、自己規制意識が低下し、「没個性化」が生じる。
その結果、情緒的・衝動的・非合理的行動が現れ、また、周囲の人
の行動に感染しやすくなる。』
という結論を実験から導きだしました。
ちょっと難しいですね^^;
要するに、自分が何かのルールを破るようなことをするのは容易
ではないのに、誰かが自分の目の前でやっていることをまねする
のは、いとも簡単にできる、ということです。
特に日本人はそうですよね。
『赤信号、みんなで渡れば怖くない』の文化ですから。
これを実践的に採用したのが、ニューヨーク市の
R・ジュリアーニ市長です。
ジュリアーニ氏は、割れ窓理論に基づいて、「地下鉄の落書きを消す」
というアプローチから世界一の犯罪都市、ニューヨークの重犯罪の
件数を激減させました。
また、この理論、ビジネスの世界にも重要な意味を持っているんです。
例えばディズニーランド。
パーク内はゴミひとつ落ちていませんよね。
ディズニーランド内には約600名の清掃スタッフが配置されていて、
15分に1度は掃除をするそうです。
ディズニーランドは夢の国。そこにゴミなどはもってのほか。
そこで、常に綺麗な状態にしておくことで、入園者も簡単にゴミを
捨てにくいという感覚を植え付けているんです。
ウォルト・ディズニー自身も『パーク内を常に綺麗にしておけば、
ゲストが汚すことはない』と言っていますし。
逆をやるとどうなるのか??
例えば、雪印乳業の集団食中毒事件。
週1回の洗浄が義務だったバルブを3週間掃除していませんでした。
調べてみると、マニュアル無視の洗浄は数年に渡って放置されてい
たようです。
つまり、
■小さなミスや怠慢は、それが許されると罪の意識がなくなってミスを
犯すことに抵抗がなくなってしまう(習慣化)。
■たとえ罪の意識があっても、ここまで許されるならもう少しと自分で
勝手にこじつけてしまう心理が働く(合理化)。
全く逆にその理論が働いているということです。
そこで、
営業で「新規開拓」、「アフターフォロー」などが出来ない、ということを
割れ窓理論で分析してみましょう。
こういった場合、往々にして出来ない直接的な原因を探そうとしますよね。
でも割れ窓でいくと、その直接的な原因ではなく、その原因を助長した
小さな要因にスポットライトを当てることになります。
小さな秩序の乱れが仕事全体へのモチベーション低下や業務成果
にも大きな影響を与えかねない
これが割れ窓理論の考え方。
ですから、
『机の上を整理する』『挨拶をする』など、当たり前のことを社員に徹底
させていく。
やはりこういう感じになっていくんでしょうか。
確かに、そういう何気ないことの徹底で業績が回復したという企業
の話はよく耳にします。
仕事の中で、割れ窓状態になっているものはありませんか??
大きな改革や戦略を立てる前に、些細な身の回りのほころびを
チェックすることから始めてみましょう!! |
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